2015/01/14

アムネスティ映画祭:作品紹介vol.3

こんにちは!アムネスティ映画祭実行委員会PRチームのヤマモトです。
いよいよ映画祭の開催まで、あと10日となりました!

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さて、今回のブログでは以前アップした作品紹介vol.2に引き続き、アムネスティ映画祭2015で上映する作品とその背景情報を紹介したい思います。

今回は言論・表現の自由をテーマにした2作品をピックアップ!

まず1つ目は.....


『禁じられた声 』
上映日時:1月24日(土) 11:30~/日本初公開


【ストーリー】
キューバ、イラン、そして中国。言論統制が厳しく、国家の政策を批判した者には厳しい処罰が科されるこれらの国に、ブログやソーシャルメディアを通じて人権侵害を告発している勇敢な女性たちがいる。自宅軟禁、政府当局による暴行、監視や盗聴など、日常的に危険に晒されながらも、彼女たちは世界に真実を発信し続ける。政権を批判し政治囚の釈放を呼びかけていることで有名なキューバのマリア・サンチェス・コルデロを中心に、中国の曾金燕、イランのファルナズ・セイフィの3人の女性を追いかけ、正義を貫こうとする彼女らの苦悩と闘いを描いた作品。

【見どころ】
私は試写の段階でこの映画を見た時、「この映画はどうやって撮ったんだろう?」と思いました。というのも、上にも記載したように、この映画は言論の自由が保障されていない3つの異なる国々で、各政府の恐怖や暴力による人権侵害に対し声を上げ闘う3人の女性を記録したドキュメンタリー映画なのですが、その言論統制が厳しい国々にカメラを持って行って映画を撮るということは並大抵の覚悟では出来ないだろうと思ったからです。

事実、本作の監督であるバーバラ・ミラー氏は今回の映画祭へ寄せたコメント内で、

「中国、キューバ、イランに撮影許可証なしで入国しなければならず、しばしば、隠しカメラで撮影しなければなりませんでした。キューバのヨアニ・サンチェスは常に監視下にあり、彼女を撮影しているところを見つかれば、私たちはすぐに逮捕されたでしょう。中国の曾金燕の軟禁状況はとても厳しく、彼女の自宅前に三度も行きましたが、中に入ることはできませんでした。幸いにも、曾金燕が自身を撮った映像を国外に持ち出すことはできました。イランでは、撮影カメラマンが二度、逮捕されました。それは非常に緊迫した瞬間でした。」

と述べています。
表現の自由が保障されていない国を、映画という表現を通して描く、この緊張感が画面から終始感じ取れる素晴らしい映画です。この作品は、今回の映画祭での上映が日本で初めての上映ということもあるので、映画好きの方をはじめ沢山の人びとに見ていただきたい作品です!

【作品情報】
原題:Forbidden Voices
監督:バーバラ・ミラー/2012 年/スイス/96 分/ドキュメンタリー
制作:Das Kollektiv für audiovisuelle Werke GmbH
配給:Kristen Fitzpatrick, Director of Acquisition & Exhibition



2つ目の作品は......


『アイ・ウェイウェイは謝らない』
上映日時:1月24日(土) 18:05~



【ストーリー】
中国の代表的な現代芸術家であり、最も声高な政府批判者として知られるアイ・ウェイウェイ。2008年北京五輪の"鳥の巣"スタジアムのクリエイターでありながら、五輪大会を糾弾し、中国政府の監視は次第に強まっていく。2008年四川大地震で5,000人以上の子どもが犠牲となった校舎倒壊事故が発生し、事故を調査する彼と中国政府の対立は決定的に。2009年8月、彼は警察の暴行を受け、脳内出血の緊急手術を受ける。そのときミュンヘンで開催された個展では、子どもたちを追悼する感動的なインスタレーション「追悼」が展示されていた。稀代の芸術家、そして反骨の活動家としてのアイ・ウェイウェイに迫るドキュメンタリー。

【見どころ】
中国の情報統制に対する強烈なメッセージが込められたアイ・ウェイウェイの作品にも圧倒されますが、私が特に興味を持ったのは、彼がいわゆるFacebokやTwitterなどのソーシャルネットワークのメリットに注目し、芸術活動を極めて敷居の低いものとしてとらえていたところです。

例えば、劇中でも出てくる「納得のいかないものに中指を立ててスマートフォンで写真を撮る」という彼の手法は、写真という芸術と政治性を絡めた作品を誰もが簡単に生み出せるんだということを私たち観客に教えてくれます。自己を簡単に表現できる現在のインターネット社会を最大限に利用する彼の姿勢には、本当に勇気をもらいます。

アムネスティ映画祭のポスターには、ビデオカメラと拳銃が融合したモチーフが毎回描かれています。アイ・ウェイウェイが行っている社会活動は、まさにこのモチーフが暗示するような「武器としての芸術」というものと切手は切り離せないのではないかと思いました。彼にとっては、パソコン、携帯電話といった現在の私たちの生活に密着しているものが中国政府の体制を批判するための武器となります。特定の政治体制のもと、それに反抗する人間がどのような方法でどのように戦っているのかを知る上でも、間違いなく必見の映画です!

【作品情報】
原題:AI WEIWEI : NEVER SORRY
監督:アリソン・クレイマン/2012年/米国/91分/ドキュメンタリー
製作:ユナイテッド・エクスプレッション・メディア
配給:キノフィルムズ


以上、1月24日上映作品から2作品をご紹介いたしました!

今後もブログ内で、残りの上映作品の情報を随時アップしていきますので、
皆さんぜひぜひご覧ください!
  

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