2016/10/27

タイ支部でのインターン

サワディーカー!はじめまして。アムネスティインターナショナル タイ支部でインターンをしております、飯干と申します。都内の大学院で主に紛争解決と平和構築について研究をしていますが、タイの大学院への留学と並行して、タイ支部で9月からインターンとして活動しております。
インターンとしてどのような事を行っているかをご紹介する前に、なぜ私が人権問題やアムネスティの活動に興味を持ったのかをお話しいたします。

元々開発途上国の貧困や国際協力に興味があり、学部3年次に一学期間アフリカのウガンダへ留学しました。そして現地の大学で授業を受けながら、児童養護施設でインターンとして活動しました。


ウガンダに来てから2か月ほど経った頃、ホームステイ先の近所のお家に、日中から洗濯や掃除をしている小学生くらいの女の子がいることに気が付きました。彼女についてホストマザーに尋ねると、彼女の両親は貧しく、学校の制服(日本円で300円相当)を買ってあげられないため、彼女は学校に通っていないことを教えてくれました。そしてハウスヘルパーとして他人の家で働き、家族を養っているそうです。日本と同様、ウガンダの初等教育は無償で受けられます。しかし、制服代、教材費、施設費などが支払えないために、教育を断念せざるを得ない子どもは少なくありません。もし仮に彼女が学校に通えたとしても、彼女の家族は大切な働き手を失ってしまいます。

日本で何不自由なく育った私にとって、とてもショックな出来事でした。

子どもの権利条約28条には、全ての子どもは教育を受ける権利があり、初等教育は義務的なものであると述べられています。しかしこの時ばかりは、「権利」「義務」という言葉が薄っぺらなもののように感じられました。

自身の無力さに気づかされると共に、何か具体的に活動できないかと思い、タイ支部でのインターンシップに参加させていただきました。

タイ支部では、主にファンドレイジングに携わっています。10年ほど前に、「よーく考えよー、お金は大事だよー」というCMソングが流行りましたが、まさにその通りです。資金が確保できないと、支援を必要としている人々の境遇を変えることはできません。現在タイ支部のファンドレイジング部門では、Face to Face(街頭キャンペーン)の発足に向け、日々職員の方々が奮闘しています。

インターンの活動を始めて1か月半が経ちましたが、私が主に携わっているのは、アムネスティについての動画を、予告を流す際に公開してもらえるようバンコクにある映画館に交渉することと、バンコク出身の若手イラストレーターとアムネスティ タイ支部のコラボ商品を開発することです、、、と言うととても聞こえがいいのですが、タイ語がわからないため、映画館やイラストレーターに英語で宛てたメールを、タイ人インターンにタイ語に翻訳してもらったりと、逆に人の仕事を増やしている感じは否めません(笑)

自分自身のタイ支部への貢献度は低めですが、タイ国内での人権問題やNGOの役割を、タイ人やイギリス人の職員さん、タイ人やネパール人のインターンが混在する環境で学べるのは、とても有意義な経験です。


日本と同様に、タイでのアムネスティの知名度は、欧米諸国のそれと比べて低いです。しかし、解決されなければならない課題は国内外まだまだ沢山あります。ウガンダで感じたことを糧に、今までの経験を活かし、微力ながら12月まで頑張りたいと思います。

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